こんにちは。ともままです。
コロナウィルスが蔓延し、マスクだけではなく消毒液も品薄になりました。
消毒液はインフルエンザやノロウィルス、カビや雑菌、もちろんコロナウィルスにも効き目があるものですが、それぞのウィルスや菌に何の消毒が効果的なのかご存じですか?
コロナが蔓延し自宅の掃除をする時、消毒液を使って掃除をした方もいらっしゃいますよね?私も仕事で外に出る機会も多かったので、帰宅する度にドアノブや靴を消毒していました。
ですが、ちょっと待ってください!
消毒液は使い方を誤ると、その素材を痛めてしまう場合もあるのです。
それぞれのウィルスや菌に対応した消毒液で、家の中の素材を痛めないように賢くお掃除したいですよね。
今回は、それぞれのウィルスや菌に対応できる消毒液と、消毒液の使いどころ、お掃除のやり方をお話したいと思います。
消毒液の種類について
家庭で使用できるものの種類としては主に3種あります。
- 消毒用エタノール(アルコール)
- 次亜塩素酸ナトリウム
- 次亜塩素酸水
消毒用エタノール(アルコール)
アルコール消毒液など、お馴染みの消毒液だよ。
アルコールの中の一種にエタノールがあって、エタノールはおおまかに2種類にわけられるの。
消毒により菌が死滅するのにかかる時間は15秒と言われています。
無水エタノールでは濃度が高すぎて15秒を待たずに蒸発してしまううえに、肌にも刺激があるので普段使いには適していません。
手指の消毒などはよく液をもみ込み15秒ほどかけて除菌しますので、20%の水分を含んでいるこの消毒用エタノールの濃度は普段の消毒に最も適しているのです。
どちらもドラッグストアで一般的に売られているものですが、コロナの関係で品薄になりました。
消毒用エタノールの在庫がない!でも無水エタノールが在庫されている!?そんなときは、無水エタノール4に対して精製水1の割合で混ぜていただくと消毒用エタノールになりますのでご活用ください。(例:無水エタノール80ml+精製水20ml)
水道水は飲料とするために不純物が入っているので、その不純物が劣化を促進してしまいます。なるべく精製水を使用しましょう。
無水エタノールは水を含んでいませんので、金属が錆びにくくなり金属機器などの消毒には向いています。ですが、手荒れしやすく、引火しやすいので取扱いには注意が必要です。
また、アルコールの一種で「メタノール」という成分がありますが、これは一般的に燃料アルコールとして販売されています。このメタノールは劇物ですので、間違えないように気をつけましょう。
次亜塩素酸ナトリウム
次亜塩素酸ナトリウムは、皆さんがよく知っているハイターなどの漂白剤の成分として使用されています。
除菌力に優れ、汚れた布巾や水垢のついたコップ、茶渋がこびりついたカップなどハイターを薄めた水に漬けておくだけでとても綺麗にしてくれますし、まな板等の殺菌にも大変な効力を発揮するので家庭に常備してあるという方も多いでしょう。
カビキラーなどの成分にもなっていますので、カビにも効果があることがわかりますね。
しかし、塩素臭があり、酸と混合してしまうことで有毒ガスを発生させることから取り扱いには注意が必要です。強アルカリ性で刺激も強いので、ゴム手袋とマスクを着用しメガネを装着、換気をしっかりとして使用するのが一般的です。
次亜塩素酸水
次亜塩素酸水は、次亜塩素酸ナトリウムと似ていますが弱酸性で匂いも極端に少なく肌にもやさしいものとなっており、食品添加物としても認められています。
消毒液関係の品切れが続く中注目を浴びている消毒液です。
ハイターは薄めて使用するのがほとんどですが、次亜塩素酸水は一般的にそのまま使えるスプレーボトルに入ったものも多いのでそちらを選ぶと良いでしょう。
幅広いウィルスや菌に効果があり、野菜や肉の消毒もでき、使い勝手も良いことから急激に注目を集めるようになりました。
ひとつデメリットがあるとすれば、不安定な物質ということから光に弱く消費期限が短めだということ。普段使いが可能ですので、早めに使い切るようにしましょう。
主な用途 | 刺激・匂い | 注意点 | |
消毒用エタノール | 手指消毒 テーブルやドアノブの消毒 | 刺激・弱い 匂い・弱い | 濃度注意 火気厳禁 |
次亜塩素酸ナトリウム (ハイター・カビキラー) | まな板、布巾などの殺菌 台所お風呂場のカビ取り | 刺激・強い 匂い・強い | 酸と混合 は危険 |
次亜塩素酸水 | 手指消毒・野菜など食品の消毒 テーブルやドアノブの消毒 | 刺激・弱い 匂い・弱い | 濃度注意 |
ウィルスや菌に対する効き目の違い
消毒用エタノールは、インフルエンザウィルス、コロナウィルスに有効ですが、ノロウィルスやロタウィルスには効き目が薄いと言われています。
次亜塩素酸ナトリウムは、カビの殺菌カビ落とし、布巾やまな板の殺菌に強力で、排泄物やおう吐物の処理の時の掃除にも大変有効です。ということは、ノロウィルスなどに有効であることがわかります。
次亜塩素酸水は食品の消毒、インフルエンザウィルスなど幅広いウィルスや菌に有効です。ただし、コロナウィルスに有効であることはまだ確認されていません。
インフルエンザウィルスやコロナウィルスは似たようなエンベロープを持っており、インフルエンザに有効であるということはコロナウィルスにも効き目があるのではないかとの説があるのみです。
エンベロープってなんだろう?
エンベロープはウィルスの粒子にある膜状のもののことを言うんだよ!これはタンパク質で出来ていて、エタノールや次亜塩素酸水はインフルエンザウィルスのエンベロープに作用してウィルスを弱くしてくれるの!
エンベロープの形状がコロナウィルスも似ているから、次亜塩素酸水も効果はあるのでは?と言われているんだね。
そうなんだ!
スマイルちゃんなんでも知ってるんだね!
2020年6月26日:次亜塩素酸水による新型コロナウイルスに対する効果についての発表がされました。
あらかじめ物品の汚れを落としたうえで、濃度80ppm以上の次亜塩素酸水でじゅうぶんに濡らし二十秒以上放置後ふき取る。
濃度35ppm以上の次亜塩素酸水で20秒以上かけ流してからふき取る。
空間除菌(噴霧)については、安全性が確認できないとして推奨されていません。
家の中のお掃除の時の消毒の仕方
家の中のお掃除を消毒で行う場合、どんなやり方でどんなことに注意したら良いのでしょうか?
消毒用エタノールでお掃除する場合
消毒用エタノールで家の中を掃除する場合、布に染み込ませて冷蔵庫の中やドアノブを拭きます。菌を拭き取るという作業です。その他お風呂掃除の後に気になるところに吹きかけておけば、菌の増殖を抑えることができます。
ニス塗りワックスをかけたられた木材や、皮やゴム製品などはワックスが剥がれたり変色変質の恐れがあるので注意してくださいね。
次亜塩素酸ナトリウムを含むものを使用する場合
次亜塩素酸ナトリウムを含むハイターやカビキラーなどを使用する場合は、お風呂場などのカビには直接塗り、時間を置いてよくすすぎます。
まな板や布巾の殺菌には、薄めたハイターにしばらくつけ置きを。今は泡になって出てくるスプレータイプのもの等便利なものがあるので活用すると良いでしょう。
強力な洗剤なので、衣類などに付着すると色落ちの原因になりますので配慮が必要です。
次亜塩素酸ナトリウムを含むものを使用する時には、必ず換気をしゴム手袋とメガネとマスクをつけて使用することを心がけてくださいね。他の洗剤とは絶対に混ざらないように気を付けてください。
次亜塩素酸ナトリウムを含むものは、ここぞという時に使用するのが良いでしょう。普段のお掃除でどこにでも使えるものではありません。おう吐処理の時や、カビ取りをしたい時には大変有効に使用できますので、使用上の注意をよく読んで正しくお使いください。
次亜塩素酸水を使用する場合
次亜塩素酸水は、幅広い菌やウィルスに効果があるだけではなく食品添加物指定されているので、消毒用エタノールと同じように冷蔵庫の中やお風呂場の掃除の仕上げなどに最適です。
消臭にも大変な効果を発揮するので、ゴミ箱を拭いたり排水溝に吹きかけておいたりすればいやな匂いが消えますよ。ペットのお気に入りのマットなどにも吹きかけおくと匂いが取れてスッキリですね。
赤ちゃんやペットがいる時の配慮
赤ちゃんやペットがいるご家庭では、消毒液を使っても良いのかな?と悩むことありますよね。
匂いや刺激が強いものは使いたくないものです。となるとやはり次亜塩素酸水が一番効率が良く安全なのではないでしょうか。
赤ちゃんのおもちゃ、ペットのおもちゃなど、次亜塩素酸水をシュッとして拭き取ります。よく乾かして、そのまま口に入れても安全です。
ぬいぐるみなどはお洗濯して日光に当ててよく乾かせばじゅうぶん綺麗になりますが、やはり頻繁に洗えるものではないので気になる時に吹きかけておくと良いでしょう。
ただし消臭目的で使用する場合、次亜塩素酸水は汚れがついている状態では効果が著しく薄れるため、汚れはきちんと一般的なお掃除で落としてからご使用ください。
そもそも消毒って普段のお掃除に必要?
毎日の普段のお掃除に毎回消毒を加えるのは大変だと思います。
冬になりインフルエンザが流行りだしたら、消毒用エタノールや次亜塩素酸水で消毒掃除する。
ノロウィルスが流行りだしたら次亜塩素酸水で消毒掃除する。
お風呂場やキッチンのカビが気になったら漂白する。
それぞれの時期やシーンによって使い分け、適度な頻度で行えば良いものだと思っています。
普通にお洗濯したり、拭いたりして日光に当てられるものは当ててしまえば、きちんと除菌できるものです。
神経質になりすぎて家じゅうの菌や手の菌を一切排除してしまおうとするのにも、若干の問題があります。
私たちは菌と共存して生きています。菌の中にも良い菌(常在菌)というものがあるのです。
今回はコロナウィルスが蔓延し、薬もなかなか決まらない中ですので、過度な消毒をしてしまうことも仕方ないと言えるでしょう。未知のウィルスに対しては私たちはそういった対処しかできません。
ですが、一般的な石鹸の手洗いでじゅうぶんウィルスや菌は剥がし落とすことができます。
普段は手洗い、一般的なお掃除を心がけ、気になる時やここぞという時に消毒を加えたお掃除をするというイメージで大丈夫です。
まとめ
いかがでしたか?なんとなく、消毒用、除菌何%以上などの表面表記を見て洗剤や消毒液を買っていますが、その成分がどこにでも使えてどのウィルスにも効果があるわけではないということがおわかりいただけましたでしょうか。
正しい濃度で使用方法を守れば、安全な消毒ができます。
この先も未知のウィルスは定期的にやってきます。その時に慌てないように、買い占めをするのではなく備蓄しておくということを心がけましょう。
そして、いつもお掃除をして清潔にしておく、手洗いをしっかりしたうえで、その時々に必要な消毒を加えていきましょう。
皆さんが健やかに安全に過ごされますように。